A: インプラントにはさまざまな種類がありますが、現代では「エンドオッセアスインプラント」(骨内インプラント)が圧倒的に主流で、ほぼすべてのインプラント治療に使われています。これはチタン製のねじ型の構造を持ち、顎の骨に直接埋め込むタイプで、シンプルで信頼性が高く、患者の状態に柔軟に対応できるのが特徴です。たとえば、前歯を1本補う場合も、奥歯を複数補う場合も、このタイプが基本となります。最近の表面処理技術の進歩により、骨との結合が早く強固になり、治療の成功率がさらに高まっています。
エンドオッセアスインプラントを基にした応用例としては、いくつかの特殊なケースがあります。まず、「即時埋入(Immediate Placement)」は、歯を抜いたその場でインプラントを埋め込む方法で、たとえば虫歯で抜歯した直後に埋入することで、治療期間を短縮できます。ただし、骨が健康で初期安定性が得られる場合に限られます。次に、「増骨剤使用」は、骨量が不足しているときに自家骨や人工骨を加えて補う方法で、たとえば長年歯がないと痩せた骨を強化します。また、「ソケットリフト」は上顎の奥歯で骨が薄い場合に上顎洞を少し持ち上げて増骨する方法で、小規模な手術で済みます。そして、「サイナスリフト」は上顎の骨が極端に少ない場合に大規模な骨増量を行う手法で、たとえば骨が3mm以下でも治療可能にします。
かつては他の種類もありました。たとえば、「サブペリオステアルインプラント」は骨の上に金属フレームを置き歯を固定するタイプで、骨量が少ない患者に使われましたが、安定性が低く今はほぼ廃れています。「ジゴマティックインプラント」は頬骨に固定する特殊な方法で、重度の骨吸収時に有効ですが、手術が複雑で稀です。「ミニインプラント」は直径3mm未満の小型で、入れ歯の安定化や一時的使用に役立ちますが、耐久性が低いため主流ではありません。さらに、「即時負荷」や「オールオンフォー」といった手法もエンドオッセアスインプラントの応用です。
現在、エンドオッセアスインプラントがその柔軟性と信頼性で標準となり、他の種類はほぼ使われていません。患者の骨の状態や治療目標に応じて、即時埋入や増骨剤を組み合わせることで、幅広いニーズに対応できるのが現代インプラントの強みです。
7,Q: インプラントにはどんな種類がありますか?
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