8,Q: 初回の診察では何をしますか?

A: インプラント治療の初回の診察は、治療の成功を左右する非常に重要なステップで、患者の状態を徹底的に評価します。まず、全身の健康状態を確認します。たとえば、糖尿病があると傷の治りが遅れる可能性があり、骨粗しょう症なら骨密度が問題になるため、既往歴や薬(抗凝固薬など)、アレルギーを詳しく聞きます。次に、口の中の状態を調べます。残っている歯の健康度、歯周病の有無、噛み合わせのバランス、歯肉の状態をチェックし、特に歯周病はインプラントの失敗リスクを高めるので先に治療が必要です。
さらに、顎の骨の状態を評価するために、レントゲンや3D CTスキャンを使用します。これで骨の厚さ、密度、質を精密に測定し、インプラントを埋められるかを判断します。たとえば、上顎の骨が薄いと増骨が必要になる場合があります。また、歯が抜けた部位の状態や周囲の歯との関係、患者が求める審美性も考慮します。たとえば、前歯なら見た目重視、奥歯なら噛む力が優先されます。そして、下顎管や上顎洞、神経や血管の位置をCTで確認し、手術中のリスクを最小限に抑えます。
このプロセスでは、患者の希望や不安も丁寧に聞き取ります。「どれくらい自然に見えるか」「費用はどのくらいか」など、具体的な質問に答えて治療目標を明確にします。必要に応じて、口内の写真撮影や歯型採取を行い、詳細な計画の基礎資料を作ります。この初診でのデータ収集と分析が、インプラント治療が患者にとって最適かどうかを決める鍵となり、後のステップの精度を高める土台となるのです。

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